酒日記

2001 02 27

Tue, 27 Feb 2001

モルツ (5% × 2000 ml)

高島俊男「本が好き、悪口言うのはもっと好き」(文春文庫) 出勤中とかにちびちび読もう、 と思ってたのだが面白くて一気に読んでしまう。これは春休みの課題図書だな < 誰の?

その中に、養老孟司「カミとヒトの解剖学」の書評が。題は、「健全とは、こういうものである」。

ちょっと引くと、

この人の文章は北斗七星だなあ、と小生は思った。北斗七星は柄杓を描くのに線を用いない。 点だけで示す。それがちゃんと柄杓に見える。見るものの頭に線が引かれるのである。いやみごとなものです。

もう一つ感銘したのは、この人の考えの健全さである。アヤシイ所、ウサンくさい所がない。

「先生は霊界があると思いますか。そう尋ねる人が多い。そういう時には、『もちろんある』 と胸を張って答える。そもそも『ない』ものについて語ることは不可能である。 それなら、どこにありますか。頭の中にある。」

どうですか。健全な考えとは、こういうものなのである。

いや、どっちも(高島俊男も、養老孟司も)好きな文章なのでついつい長く引いてしまったが、 全く確かにそのとおり。頭の中にあること (卑近な例で言えば 「タイタニックも放映延期だってよ。けっ」・・下らないですね。はい。) を言語化してスッパリ切って捨てる。凄い。

そういや養老先生の本も最近読んでないなぁ、と、「脳が語る科学」「解剖学個人授業」を購入。


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